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<演題3>
流出路起源心室性不整脈の心電図的特徴
〈滋賀医科大学 呼吸循環器内科・不整脈センター〉
小澤友哉、八尾武憲、岡優子、中澤優子、芦原貴司、杉本喜久、伊藤誠、堀江 稔
〈 第二岡本総合病院 循環器科〉
八木崇文
【背景】
QRS波形が左脚ブロック型下方軸を示すいわゆる流出路起源心室性不整脈に対するablation治療の安全性有効性は現在ほぼ確立されてきている。しかし右室心内膜側からでは 焼灼困難で肺動脈弁上あるいは左室流出路のsinus of Valsalvaよりの通電にて根治する心外膜起源と考えられる症例も報告されている。
【目的・方法】
左脚ブロック型下方軸のQRS波形を示す心室性不整脈の起源とその心電図波形の特徴を調べることを目的とした。対象は2003年5月〜2005年12月の間で薬剤抵抗性であり長期間の病歴を有し,電気生理学的検査とカテーテルアブレーションの適応となった左脚ブロック下方軸型のQRS波形を呈する特発性心室性不整脈37例で基礎心疾患のあるものは除外した。内訳は反復型単形性心室頻拍(RMVT、n=6)、持続性心室頻拍 (sustained VT、n=11)、頻発性心室期外収縮(PVC、n=20)であり,各症例においてアブレーション成功部位と心内局所電位・体表面心電図波形の各成分の特徴との関係について検討した。
【結果】
心外膜起源と思われる4例で焼灼に至らず1例で再発した。再発無く焼灼の成功した部位の内訳は右室流出路(RVO-Gr)17例、右室流入路・His束近傍(His-Gr)3例,心外膜側起源と思われる肺動脈弁上(abovePA-Gr)5例、右Valsalva洞(RSV-Gr)3例、左Valsalva洞(LSV-Gr)4例であった。心電図波形の特徴としては、RSV-Gr,LSV-Grでは心内膜側に起源を持つRVO-Gr, His-Grに比して下壁誘導,V1-V2のR波高が有意に高く,移行帯もV3側に寄っていた。一方、RSV-Gr、His-Grでは、I誘導のR波は陽性が多く,aVR/aVL比>1またはaVLが陽性であった。また、LSV-GrではI誘導のR波はrS型で、RSV-Grに比べてV2-3誘導におけるR/S比が高く、V2におけるR波の幅は広かった。abovePA-Grでは下壁誘導R波がRVO-Grより優位に高くRSV-Gr,LSV-Grとは変わりなかった。また胸部誘導V1-V2ではほぼ QS patternを示し,移行帯はV3-4周囲で低かった。心外膜起源と思われる3群は心内膜起源のものより優位にQRS幅が広かった。Pace mapにおいてmapping scoreは心内膜側に起源のあるHis-Gr,RVO-Grではほぼperfectであったのに対しLSV-Gr,RSV-Grでは低くなる事があった。Activation mapではLSV-Gr,RSV-Gr,abovePA-Grでは心室不整脈中にspikyなpre-potentialが独立して認められることが多く,また洞調律時に心房波や遅延した拡張期電位が記録されることが多かった。
【結語】左脚ブロック型下方
軸型のQRS波形を示す心室性不整脈において、心電図上のQRS波や移行帯,aVR/aVL比などの形態的特徴の違いから不整脈起源を予測できうると考えられた。 |
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