研究会の記録
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<演題8>
WPW症候群に合併した薬剤抵抗性心房細動に対して
肺静脈隔離術を施行した2症例

〈京都大学医学部附属病院 循環器内科〉
 静田聡、西山慶、土井孝浩、西尾由貴子、坂本政彦、中ノ上太祐、太田悦雄、
 北 徹、木村剛

【症例1】
64歳、男性。40歳ころより動悸発作あり、WPW症候群に伴う発作性上室性頻拍(PSVT)と診断、ワソラン内服で発作頻度は年に1-2回程度であった。
平成14年頃よりPSVTはみられなくなり、かわって発作性心房細動(PAF)が2-3ヶ月に1度の頻度でみられるようになった。内服薬をジソピラミドに変更したが、効果乏しく、平成17年3月からは毎日のようにAFが起こるようになった。
平成17年4月当科紹介、5月10日カテーテルアブレーションを施行。
まず、右室期外刺激によりPSVTが誘発され、左側壁の副伝導路を介したAVRTと診断された。頻拍中にMappingを行い、3回の通電で副伝導路の離断に成功した。ついで、電極カテーテルをLSPV / LIPV / RSPVに留置し、ISP負荷を行ったところ、RSPV / RIPV起源のPACを頻回にみとめ、AFに移行するのが確認された。このため、引き続いて肺静脈隔離を施行した。Double Lasso catheter methodにて12回目の通電でRSPV、14回目の通電でRIPVが隔離された。同様にLPVの隔離を施行、17回目の通電でLIPVが隔離され、24回目の通電でLSPVが隔離された。
術後は、無投薬でPSVT / AFの再発はみられていない。

【症例2】
54歳、男性。昭和61年より頻脈発作がみられるようになり、当院受診、WPW症候群(A型)に伴うPSVTと診断された。
以後、近医にてプロカインアミドの頓服で経過観察されていた。
平成5年に心電図上デルタ波の消失を指摘され、またこの頃よりPSVTは認めなくなり、かわって発作性心房細動(PAF)が出現するようになった。以後、徐々にPAFの頻度が増加し、各種抗不整脈剤に抵抗性で、平成16年12月には慢性AFに移行した。
平成17年10月当科外来紹介受診、11月15日にカテーテルアブレーションを施行した。
術前の左房径は51mm。DCにて除細動後、LSPV / LIPV / RSPVそれぞれからPACがみられたが、LPV>RPVのため、まずLPVから隔離を行った。Double Lasso catheter methodにて17回目の通電でまずLSPVが隔離され、ついで19回目の通電でLIPVが隔離された。引き続きRPVの隔離を行い、17回目の通電でRSPVが隔離され、22回目の通電でRIPVが隔離された。4本のPV全てを隔離後は、LA / RA バースト刺激にてAF / ATは誘発されず。最後に三尖弁輪に線状焼灼を加えてブロックライン作成し、終了した。尚、室房伝導はみとめなかった。
術後2日目にAFが再発したため、ピルジカイニド内服を開始したところ、1日で洞調律に帰した。退院後2週目にATを生じたが、ベラパミル投与にて数時間で洞調律に帰した。
以後は動悸発作の再発を認めていない。
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