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<演題2>
解剖学的峡部線状アブレーション難渋例にCARTOにて
心房頻拍様に再発したreverse common atrail flutterの1例
〈大林内科・循環器科クリニック〉 大林和彦
〈静岡県立総合病院 循環器科〉
土井 修、吉田 裕、森脇秀明、鏑木敏志、為清博道、三宅章公、
吉谷和泰、杉山弘恭、神原啓文
症例は67歳、男性。通常型心房粗動に対して2003年5月19日に三尖弁輪-下大静脈間の解剖学的峡部に線状アブレーションを施行した。その際線状アブレーションによりアブレーションライン上では三尖弁輪から下大静脈まで連続してdouble potentialを認めるものの両方向性伝導ブロック作成に難渋し、線状アブレーションのラインより離れた右房下位側壁(LLRA)の三尖弁輪隣接部でのFocal ablationの追加にて両方向性伝導ブロックが作成され終了した。その後外来にて経過観察中に非通常型心房粗動の発作を繰り返し認めるため2005年6月15日に再度カテーテル・アブレーションを施行した。
前回の線状焼灼部位では非常に小さいdouble potentialを認めた。LLRA pacingにて反時計方向の伝導はブロックとなっていたがCS pacingでは時計方向の伝導は再開しており一方向性ブロックとなっていた。CS pacing下では線状アブレーションのラインより自由壁側での最早期興奮部位は線状アブレーションライン上ではなくそこから離れたLLRAであった。LLRAからのExtra stimuliにて容易に頻拍が誘発された。右房側壁付近でのpost pacing interval (PPI) は頻拍周期 (TC) に一致しており(1)、頻拍中とCS pacing中では線状アブレーションラインから右房側壁付近(線状アブレーションのラインより自由壁側での最早期興奮部位周囲)の興奮伝搬は同一であった(2)。頻拍中の線状アブレーションのラインより自由壁側での最早期興奮部位はLLRAの三尖弁輪に隣接する部位で単極誘導にて心房波がQS patternを呈する部位での高周波通電にて頻拍停止した。頻拍停止とともにCS pacingでの時計方向の伝導もブロックとなり(3)、両方向性伝導ブロックが作成され終了した。
今回CARTOも念のため併用したところ、頻拍中のCARTO mapでは今回のカテーテル・アブレーションの結果と同様に線状アブレーションのラインから離れたLLRAの三尖弁輪に隣接する部位に最早期興奮部位を認めるが、mapとしては同部位でのfocal atrail tachycardiaと考えられる所見であった。しかし上記の(1)(2)(3)より誘発された頻拍は前回の線状アブレーションラインを跨ぐように残存していた心筋繊維束の伝導が再開し、それを介したreverse common atrial flutterであったと思われた。明確にmacro reentryであることを証明するためには線状アブレーションラインの中隔側であるCSOS等の最早期興奮部位からもっと離れた部位にてPPI=TCを証明すべきであった。
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