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<演題5>
急性冠症候群に合併する致死性心室性不整脈に対する
プルキンエネットワークの役割ー発症および維持機構に関してー
〈京都桂病院 心臓血管センター〉
溝渕正寛、円城寺由久、山本龍治、小野 剛、船津篤史、
上林大輔、小林智子、中村 茂
プルキンエ繊維網(PFN)は左室前・後枝から枝分かれし、中隔を互いに結合しながら広がり分布することが知られている。したがって左室PFN由来の心室性期外収縮(PVC)は出口の相違により様々な形態を成す。一方PFNに由来するPVCは特発性心室細動(VF)のトリガーとなり、同PVCに対するカテーテルアブレーション(CA)がVF治療に有効であることが報告されている。しかしながら急性冠症候群時(ACS)におけるVF、心室頻拍(VT)においてPFNが果たす役割に関する報告は少ない。今回我々はACSへの血行再建術後に出現したVF、VTの発症および維持機構にPFNの関与が示唆された3症例を経験した。症例1 、2は単形成VTからVFに移行、症例3は血行動態の破綻を伴う単形成VTを繰り返し認め、共に頻回の直流通電除細動を要した。いずれの症例も単一のPVCを契機にVF、VTが発症していたため、このPVCをターゲットにアブレーションを行った。PVC時局所電位が体表面QRS波に先行し、さらに心室電位直前にプルキンエ電位(PP)が認められる部位でCA行った。PPはPVC時に先行度が増し、double potential(P1、P2)を呈した。症例1、3は洞調律中の通電でPVCが消失、症例2はVF中の通電で頻拍の停止をみた。CA後P2電位は不変であったが、P1はQRS波の後方に移動した。以降プログラム刺激で頻拍は誘発されず、自然発作も認めていない。ACSにおいてもPFNが致死性心室性不整脈の発症および維持機構に関与する例があることが示唆された。
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