研究会の記録
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II
EnSiteによる右房解剖学的峡部アブレーションの観察
     
−焼灼過程における峡部心外膜側伝導の可能性−

〈奈良県立医科大学 第1内科〉
 
中嶋民夫、上田友哉、西田 卓、和田絢子、 上村史朗、斎藤能彦


目的;下大静脈−三尖弁輪間の右房解剖学的峡部(CTI)の焼灼機序を検討する。方法; CTI アブレーションを行った症例のうちEnSiteで峡部の興奮パターンを評価し得た17例(男性 16例,女性 1例,平均年齢60歳)を対象として,冠静脈洞入口部ペーシング時の右房の興奮様式を解析した。結果;焼灼過程で,興奮が焼灼線を横切るパターン(Gap)が11例(64.7%)で認められた。また,焼灼線の冠静脈洞側の興奮が,焼灼線上で一旦消失して下位右房側壁でBreak out(BO)し,同心円状に興奮したのち右房側壁を頭側に拡がっていくパターンが12例(70.6%)で観察された。BO pointは焼灼線から21±5 mm離れており, BOで通電した5例中,1例でブロックが完成,1例で一過性ブロック,3例でCTIの興奮パターンの変化が認められた。2例でCTIの焼灼が不成功に終わった。考察;下位右房側壁でBOが認められる機序として,冠静脈洞側の興奮が峡部の心外膜側の筋束を伝導して下位右房側壁で心内膜面に到達したものと推察された。結語;解剖学的峡部の焼灼過程において,興奮が峡部の心外膜側を伝導する現象がしばしば認められ,CTI焼灼過程において考慮すべき現象と考えられる。

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