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Multi-slice CTによりの形態学的および機能的な変化を評価することが可能であった不整脈源性右室異形成(ARVC/D)の1例
〈京都大学大学院医学研究科 初期診療・救急医学分野〉 西山 慶
〈京都大学循環器内科〉 静田 聡、 土井孝浩、木村 剛
<症例>
患者は64歳男性、高血圧にて近医にて投薬治療中であった。動悸を主訴に近医を受診され、心電図にてwide QRS tachycardiaを認めたため紹介となった。
<入院後経過>
心電図にてCRBBB typeのVTを認めたためで電気的除細動を行い、VTは停止した。慢性期に心臓カテーテル検査を行ったが、冠動脈造影では大きな異常は認められず、左心室造影(EF=29.5%)・右心室造影(EF=25.7%)ともに壁運動の著しい低下と心室瘤の形成を認めた。電気生理学的検査ではCLBBB typeのsustained VTが誘発された。また、同時に施行した心筋バイオプシーにて心筋の繊維化を伴う脂肪変性を認め、不整脈源性右室異形成(ARVC/D)の診断に至った。植え込み型除細動器(ICD)の植え込みやカテーテルアブレーションを勧めたが拒否されたため、内服治療のみで経過をみることとなった。本患者に対して64-slice scanner によるmulti-slice CT (Aquilion 64, Toshiba Medical Systems)を行ったところ、(1)右心室流出路、心室中隔右心室側に脂肪変性を示唆するlow density area (-120 〜-50 HU)を認め、(2)low density areaの一部は左心室内にも結節状に存在しているのが認められた。(3)また、短軸像のcinematic displayでは、左心室下壁および中隔の壁運動異常と心室瘤形成が認められた。
<結語>Multi-slice CTによりの形態学的および機能的な変化を評価することが可能であった不整脈源性右室異形成(ARVC/D)の1例を経験した。CTはICD植え込み患者にも施行が可能であるため、ARVD/Cの評価及びフォローアップに有用であるかもしれないと考えられた。
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